技術講座 遺伝子・染色体検査
—step up編—高解像度融解曲線分析(HRM)法を用いた遺伝子変異解析のポイントと注意点
宮原 悠太
1
,
岡山 直子
1
1山口大学医学部附属病院検査部
pp.456-461
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206822
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Point
●融解曲線分析とは,二本鎖DNAに結合する蛍光色素を用いて,低温から高温に変化する過程で,二本鎖DNAが熱変性により一本鎖DNAに分離する現象を蛍光強度で捉える手法で,SNPsや欠失/挿入などを解析することが可能である.
●高解像度融解曲線分析(HRM)法は,高い精度と汎用性をもちながら,その他の遺伝子解析技術に比べ複雑な手技を必要とせず,比較的安価であるなどの特徴をもつことから,有用性が高い手法である.
●解析結果は,PCR産物の長さやSNPsの種類,変異の位置などの条件に左右されることが多いため,プライマー作成時に注意が必要である.
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