病気のはなし
肺癌
金子 昌弘
1
1公益財団法人 東京都予防医学協会 健康支援センター
pp.92-98
発行日 2017年2月1日
Published Date 2017/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206737
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Point
●肺癌では年間7万人以上が死亡している.喫煙者の肺癌死亡率は非喫煙者の約5倍であり,肺癌撲滅には禁煙が重要である.
●肺癌には腺癌,扁平上皮癌,小細胞癌,大細胞癌などがあり,進展形式や検査所見も異なる.
●末梢発生の肺癌では初期には無症状で,進展に伴い咳,血痰,呼吸困難,胸痛などが出現する.
●肺癌の発見はX線やCTでの画像診断が有力で,確定診断には気管支鏡などでの生検が必要である.すりガラス結節に関しては,定期的な経過観察も行われる.
●病期Ⅰ期には手術,Ⅱ期,Ⅲ期には手術,放射線,化学療法の組み合わせによる治療,Ⅳ期では化学療法が行われる.肺癌全体の生存率は低いが,Ⅰ期の5年生存率は80%台と高く,肺癌の治療成績向上には検診での早期発見が重要である.
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