カンファレンス
肺癌
小島 憲
1
,
平福 一郎
1
,
林 豁
3
,
若山 晃
4
,
福田 圀如
5
,
小沢 啓邦
6
,
上野 幸久
7
,
大出 良平
8
,
太田 怜
7
,
堀之内 宏太
9
,
原田 敏雄
10
,
森永 武志
7
,
河村 久
7
,
大橋 成一
1
,
本橋 均
1
,
大宮 善吉
2
1自衛隊中央病院
2関東逓信病院第1内科
3自衛隊中央病院診療1部
4自衛隊中央病院診療3部
5自衛隊中央病院呼吸器
6自衛隊中央病院臨床検査課
7自衛隊中央病院内科
8自衛隊中央病院放射線科
9自衛隊中央病院脳神経外科
10自衛隊中央病院神経科
pp.977-985
発行日 1966年7月20日
Published Date 1966/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204041
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森永(司会) CPCも300回を迎えました.症例は肺癌,肺性脳症という診断ですが,活溌な討論をお願いします.
河村(担当医)患者は61歳の男子,昭和40年2月18日に呼吸困難,チアノーゼ,鼓状指を主訴として入院.家族歴では父が腎疾患で死亡.既往歴に30年前に黄疸に罹つています.現病歴は約10年前から冬になると感冒に罹り易く,絶えず咳をしていたが,増悪する傾向はなかつたので放置していました.1年前の冬、長い石段を昇つている途中,急に息苦しくなり,約5分間うづくまつていてよくなつたが,その後ときに激動に際し発作性に呼吸困難が起るようになつた.入院5ヵ月前に近くの医者を受診.気管支喘息といわれて,アロテックなどの服用をつづけた.約1ヵ月前から37.5℃前後の微熱と右胸部の圧迫感が生じ,軽い体動でも息苦しくなるので入院しました.また1年くらい前から手指の膨大に気付きまして,最近チアノーゼが強くなつたと言つております.咳は多いですが,喀痰は少なく,出ても白色漿液性で,血痰はないそうです.
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