FOCUS
NASHの新しい診断マーカー
仁志 麻衣子
1
,
松本 俊彦
1
,
坂井田 功
1
1山口大学大学院医学系研究科消化器病態内科学
pp.454-456
発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206449
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はじめに
近年肥満者の増加により,非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)が増加している.NAFLDとは,飲酒歴はないが,アルコール性肝障害に類似した脂肪性肝障害を示す疾患群の総称である.NAFLDは,肝細胞への脂肪沈着を認めるのみである単純性脂肪肝と,炎症や線維化を伴い,肝硬変や肝細胞癌へ進行しうる非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)に大別される.わが国では,1,000万人以上がNAFLDに罹患し,そのうち200万人がNASHと推測されている.NAFLD患者のなかから,進行性の疾患であり,治療介入を要するNASH患者を鑑別することが重要である.
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