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増刊号 血液形態アトラス
Ⅰ部 造血器悪性腫瘍
1章 急性白血病
16 芽球形質細胞様樹状細胞腫瘍(BPDCN)
Blastic plasmacytoid dendritic cell neoplasm(BPDCN)
増田 亜希子
1
1東京大学医学部附属病院検査部
pp.894-895
発行日 2015年9月15日
Published Date 2015/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206154
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芽球形質細胞様樹状細胞腫瘍(blastic plasmacytoid dendritic cell neoplasm:BPDCN)は,形質細胞様樹状細胞(plasmacytoid dendritic cell:pDC)の前駆細胞由来の腫瘍である.WHO分類第3版(2001年)では,芽球NK細胞リンパ腫(blastic NK-cell lymphoma)の亜型として記載されていたが9),BPDCNはpDC由来の腫瘍であることから,WHO分類第4版(2008年)では急性骨髄性白血病(acute myeloid leukemia:AML)の亜型として分類された2).
BPDCNはまれな腫瘍で,男性,高齢者に多い.ほとんどの症例に皮膚病変がみられることが特徴である.また,骨髄浸潤は60〜90%にみられ,しばしば単球系AMLとの鑑別を要する.リンパ節浸潤も40〜50%でみられる2,3).確立された治療はなく,AMLやリンパ腫に準じた化学療法が行われている.
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