Letter from Abroad 海外で活躍する日本の検査技師
勤務評定と昇給のしかた—アメリカ8
寺村 公
1
1マウント・サイナイ・ホスピタル電子顕微鏡室
pp.180-181
発行日 1986年2月1日
Published Date 1986/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203586
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感情に左右される昇給額
毎年1回ある定期昇給の時期が近づきますと,うれしい気持ちとはうらはらの不安な気持ちに襲われます.それは日本と違って,一人一人の昇給額がまちまちであり,上司の個人的な感情と性格に左右されるからです.上司の客観的な正しい勤務評定が期待できないのであれば,日本のように皆一律に昇給のある方が,公平で,どんなに気持ちのよいものでしょうか.
定期昇給の時期もまちまちです.それは,個人個人の就職した日が違うからで,日本のようにどこの会社でも4月に一斉に新入社員が入って来るというのではなく,空席があれば一年中いつでも採用するからです.このように始終辞める人もあれば入って来る人もあり,職場が流動性に富んでいる現象は,日本ではちょっと考えにくいことでしょう.
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