病気のはなし
骨軟化症とくる病
高橋 栄明
1
1新潟大学整形外科学
pp.320-325
発行日 1985年4月1日
Published Date 1985/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203308
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骨軟化症とくる病は全く違う疾患のような印象を受けるが,共通していることは,組織学的に石灰化していない骨基質,すなわち類骨が過剰に骨組織内に存在している病態である,ということである.ただし,骨軟化症は成人の骨に起こる場合であるのに対し,くる病は成長期の骨に起こる場合を意味する.したがって,骨軟化症では骨端軟骨閉鎖後に発症するため骨変形などが少ないのに対し,くる病では成長中の骨端軟骨石灰化障害による骨格の変形,発育障害が主な病像となる一つの症候群といえる.
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