技術講座 病理
病理検査の環境保全
長嶋 和郎
1
,
諏訪 幸次
1
,
岩坂 茂
1
,
須山 貞子
1
1東京大学医学部病理学教室
pp.438-441
発行日 1982年5月1日
Published Date 1982/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543202498
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病理学は病気の診断と原因を追求する学問として,医学と医療に大きく貢献している分野である.この偉大な使命の下に病理検査に日常たずさわる多くの入々は,自らの身の回りの環境保全についてはむしろ無関心で仕事に没頭してきたと言っても過言ではなかろう.
本稿は現在行っている病理検査の過程で遭遇する危険なものに目を向け,そして現在考えられる対応策について考察するのが目的である.便宜上危険物を化学的物質と生物学的物質とに分け,それぞれを実際の病理検査過程に即して記載したい.また付記として,最近問題となっている放射性同位元素に関する点およびCreutzfeldt-Jacob病の病理検査についても言及したい.
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