明日の地方衛生研究所
地域性と生活環境保全
浜村 憲克
1
Norikatsu HAMAMURA
1
1和歌山市衛生研究所
pp.267-270
発行日 1989年4月15日
Published Date 1989/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207917
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地域性とは,「東京と地方」,「都市と田舎」,「工場地帯と田園地帯」,「表日本と裏日本」,「北海道と沖縄」等々,地理的なあるいは人文地理的な分類をまず連想する.しかし,公衆衛生上の問題点については,「東京と地方」のような分類は無意味である.人間はもちろん,食品,教育,保健衛生の問題は全国一律であり,それらに関するニュースもまったく同時性がある.
生活環境保全対策は,中には地理的な特殊性によるものもあるが,本質的には全国共通でなければならない.「快適な生活環境」,「適切な医療」など,地域が異なっても理想は同じ目標に向かっているが,理想に少しでも近づけるための取り組み方は,地域によって,さらに地方衛生研究所(以下地研と略)によって,種々異なっており,それがまた,各地研の仕事を特徴づけることになっている.
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