技術講座 生化学
トリグリセライド
久城 英人
1
,
細田 昌子
1
1近畿大病院中検
pp.429-435
発行日 1976年6月1日
Published Date 1976/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201078
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
中性脂肪はグリセリンに脂肪酸が3分子(トリグリセライド),2分子(ジグリセライド),1分子(モノグリセライド)結合しているものの総称である.血清中ではその90〜95%がトリグリセライド(以下,TGと略す〉であるので,中性脂肪とTGは同義語として使われている.
血清中のTGはリポタンパクとしてカイロミクロン及び超低比重リポタンパク(Pre-βリポタンパク)の形で存在する.前者は食餌に由来する外因性TG,後者は主として肝臓で合成される内因性TGである.従って,血清TGの測定に際しては食餌に主来する外因性TGの影響を考慮して,空腹時の血清を試料に用いることが大前提である.
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.