新しいキットの紹介
トリグリセライド測定キットトリグリ(栄研)の検討
佐藤 佶夫
1
,
橋本 一夫
1
,
伊藤 忠一
1
1東北大病院中検
pp.1030-1034
発行日 1970年10月15日
Published Date 1970/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906941
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血清トリグリセライド(中性脂質)は各種疾患,特に動脈硬化症,糖尿病,ネフローゼ症候群,甲状腺機能低下症,および本態性高脂血症などでその代謝のメカニズムと臨床上の価値が注目され,その測定の要求が増大しつつある,トリグリセライドはコレステリン,リン脂質とともに血清脂質の主要成分を構成しているが,3者は独自の代謝を行なっており,脂質代謝を知るためにはこの3者を同時に測定することが必要である.さらに詳細な脂質代謝を追求するために,遊離脂肪酸(free fattyacid,FFA),リポプロテインの分画などを駆使して総合的に分析することが,将来日常検査として行なわれることであろう.
しかしながら,現在多くの検査施設の中にはコレステリン,リン脂質を測定していてもトリグリセライドはしていない所もあり,このような場合,前2者の脂質測定の価値をも減殺している感を受ける.
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