疾患と検査値の推移
発熱性好中球減少症
田村 和夫
1
1福岡大学医学部腫瘍・血液・感染症内科学
pp.528-533
発行日 2010年7月1日
Published Date 2010/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102832
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はじめに
近年,発熱性好中球減少症(febrile neutropenia,FN)が注目されてきている.それは,白血病や再生不良性貧血のような血液疾患ばかりでなく,胃癌や肺癌のような発症頻度の高い固形癌にも強力な抗癌化学療法が応用されるようになってきたため,好中球減少に伴う発熱や感染症を日常診療の現場においてしばしば経験するようになったからである.本稿では,FNの疾患概念,原因,診断・治療について概説し,本疾患の理解の一助として,重篤な感染症を合併した1例を提示する.
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