COLUMN―形態検査において知っておきたいこと
採取法・検体の違いと細胞像
伊藤 仁
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1東海大学医学部付属病院病理検査技術科
pp.1143
発行日 2009年9月15日
Published Date 2009/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102642
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採取法や検体の種類,細胞保存液の使用により,異なった細胞像を呈する.例えば,体腔液などの液体中では,細胞集塊は球状化しやすい.また,生理食塩水による洗浄液では,核は膨化傾向を示し,クロマチンはすりガラス様(融解状)となる.細胞保存液を使用した場合は一般的に,核小体が明瞭になる傾向がある.
超音波内視鏡を用い胃壁から膵臓病変を描出し穿刺吸引を行う超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診〔endoscopic ultrasoundscopy(ultrasonography-guided)fine needle aspiration,EUS-FNA〕では,膵臓病変の細胞以外にも,膵臓に由来する正常細胞のほか,胃の正常上皮細胞が異型のない平面的細胞集塊として出現することがある.
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