今月の主題 救急検査
技術解説
緊急検査と検体採取法
清瀬 闊
1
1三井記念病院中央検査部
pp.126-135
発行日 1981年2月15日
Published Date 1981/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911148
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近年,高度な医療技術の発展によって,従来救命しえなかった症例でも救命しうる段階に達しており,これが救急医療の重要性を再認識させる大きな基盤となっている.
一般に緊急検査と簡易検査とが混同されるきらいがあるが,決して同意語ではない.検査の中には"あるか? ないか?""高いか? 低いか?"のような定性的判断で事足りるものもあるが,一般にはルーチン検査の精度と同等のレベルの分析が要求される.緊急検査に際して,ルーチン検査の機器,試薬を共用する場合はまだよいが.全く独立したシステムで運営される場合には,両者の精度を一致させるよう努力することが極めて大切である.更にまた,"緊急"という名の下に検体の取り扱いが粗雑になりやすいので,採取から分析までの間の取り扱いには十分注意を払う必要がある.以下各検体につき,その概要を述べる.
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