学会印象記 第52回 日本医学検査学会
想像力
馬場 ひさみ
1
1長野赤十字病院検査部血液
pp.671
発行日 2003年7月1日
Published Date 2003/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101475
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「ママ,パーティーに行くの?」出張のために普段はかないパンプスを玄関に出してあったのを小1の娘が見つけていった.「今日はね,お泊りのお仕事にいくの.」一緒に連れていってもらえると思って一瞬輝いた笑顔が曇った.学会に行くのに罪悪感で後ろ髪を引かれる思いだ.今回の参加者の中に同様の境遇の方も大勢いたと思う.また逆に参加したくてもできなかった方ももっといたはずだと思いながら長野を後にした.
私が今回参加したのは,血液部門示説演題の座長をするためである.第13会場さいたまスーパーアリーナ展示ホールには,40人ほどの参加者が集まっていた.こんなに多くのギャラリーが来るとは思わなかったので,マイクは使わないでやってくださいといわれたとき人垣の後ろの方まで声が聞こえるだろうかと,不安になった.予感は的中した.自分の担当演題が終わった後に残りの演題を聞こうとして人垣の後方に回ったら,私にはポスターがまったく見えず座長と発表者の声もまったく聞こえなくなってしまった.同一会場の対角線のもう一方の端で一般部門の発表が同時に行われていたが,会場が広かったためにもしマイクを使用していても互いに干渉はしなかったと思われ残念な気がした.
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