検査データを考える
有意義な細菌が検出されない肺炎の診断
渡辺 彰
1
1東北大学加齢医学研究所呼吸器腫瘍研究分野
pp.619-624
発行日 2003年7月1日
Published Date 2003/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101455
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肺炎診療の現状
臨床では有意義な細菌が検出されないことが多いだけでなく,原因菌が検出されても判明するのは通常2~3日後であり,原因菌不明のまま治療を開始しているのが現実である.本稿では,治療開始時に原因菌は判明していなかったが幸いに後日判明した自験例を紹介して肺炎診療のあらましを述べ,併せて検査室への要望についても述べる.
症例 A
63歳,男性.肺化膿症,糖尿病,慢性歯周炎.
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