増刊号 脳卒中の作業療法 最前線
第4章 支援技術Ⅲ 生活期:生活の広がりに向けて
13 有意義な生活を送るためのICT活用
松本 琢麿
1
Takuma Matsumoto
1
1神奈川県総合リハビリテーションセンター
pp.965-969
発行日 2021年7月20日
Published Date 2021/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202647
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身近な日常物品と国民生活の変化
昭和から平成,この令和時代までに家庭で使用される日常物品,いわゆる「耐久消費財」の世帯普及率は,国民生活の変化を示している1).
高度経済成長期の国民所得の向上の中,電化元年といわれる1953年(昭和28年)ごろに登場した白黒テレビ,電気洗濯機,電気冷蔵庫の「三種の神器」は,高度成長期から安定成長期に移行する契機となった.白黒テレビの放送以前は電気釜(炊飯器),あるいは電気掃除機が代わりであったため,世帯への耐久消費財の普及は,家事の時間短縮を可能とした.これは当時,家事に従事することが多かった女性の負担を軽減して社会進出に貢献するとともに,現代社会では共稼ぎによる夫の家事や育メンを支援してきた.
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