私の必要な検査/要らない検査
一般検査―臨床医の立場から
今井 圓裕
1
,
堀尾 勝
2
1大阪大学大学院医学系研究科病態情報内科学
2大阪大学医学部保健学科病態生体情報学
pp.625-628
発行日 2003年7月1日
Published Date 2003/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101456
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
実地の診療で臨床検査のオーダーには一般検査という項目が存在し,そこには尿検査と便検査が並んでいる.この項目は基本的な検査として重要なものであるが,多くの場合には検査の目的をあまり考えずにスクリーニング検査としてオーダーされていることが多い.おそらく初診時,あるいは入院時に測定されるルーチン項目の中に含まれているためであろうと思われる.しかしながら,このような方法で一般検査をルーチン化することは果たしてよいのであろうか? 本稿ではスクリーニング検査とは何か?を考え,検査をオーダーする意義をもう一度考えてみたい.また,尿検査の意義についても再考したい.特に試験紙によって行われる尿検査の項目は進化し,いまや10項目を越えるものもあり,その臨床的意義が本当にあるかどうかも検討してみたい.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.