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Serratia marcescensのnucleaseによるPCR産物の分解
岩城 有佳
1
,
森田 未香
1
,
多賀 由紀子
1
,
野手 良剛
1
,
吉田 郁子
1
,
小澤 哲夫
1,2
,
北島 勲
1,2
1富山医科薬科大学附属病院検査部
2富山医科薬科大学医学部臨床検査医学講座
pp.468-469
発行日 2003年5月1日
Published Date 2003/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101425
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はじめに
現在わが国では,臓器移植,癌治療など医療の高度化に伴ってグラム陰性菌感染症に対する第3世代セフェム系,カルバペネム系抗菌薬の使用量が増加し,メタロ-β-ラクタマーゼ産生菌出現が問題となっている.
そこで,われわれは富山県内のメタロ-β-ラクタマーゼ産生菌出現状況を把握することを目的として,2002年7月~9月までの間に県内14施設で分離された好気性グラム陰性桿菌のIMP-1型,IMP-2型メタロ-β-ラクタマーゼ遺伝子(IMP-1,IMP-2)の保有調査をPCR(polymerase chain reaction,ポリメラーゼ連鎖反応)法により行った.DNAの抽出には操作手技の簡便性からグラム陰性菌でよく行われている加熱処理法(95°C10分間)を用いた.今回はその際に経験した,Serratia marcescensのDNAサンプルを取り扱う上での注意点について述べる.
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