ワンポイントアドバイス
アルシアングリーン3BXを用いた尿沈渣染色液
松岡 優
1
,
岡田 茂治
2
1埼玉医科大学附属病院中央検査部
2埼玉県立循環器・呼吸器病センター検査技術部
pp.425
発行日 2003年5月1日
Published Date 2003/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101406
- 有料閲覧
- 文献概要
尿沈鏡検において,欠かせないものの1つにステルンハイマー染色(Sternheimer stain)液1)(S染色液)が挙げられる.通常無染色標本で観察している諸氏も,沈成分の判定に苦慮したときなど迷わずS染色液で染色していることと思われる.
S染色液は青色色素に2%のアルシアンブルー水溶液(特にアルシアンブルー 8GXが色素溶解性や染色性がよいといわれている2)),赤色色素に1.5%ピロニンB水溶液が用いられている.しかし,近年,一部メーカーでアルシアンブルー 8GXの色素が販売終了となり,在庫色素の値段が高騰し,手に入りにくい状況となった.それに伴い,自施設で作製している施設は,自家調整S染色液を作製することが困難となった.また,日本国内で一番使われていると思われるメーカーが尿染色液の販売を中止する事態となった.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.