臨床検査フロンティア 検査技術を生かせる新しい職種
健康食品管理士
北村 光明
1
1北海道社会事業協会帯広病院臨床検科
pp.299-301
発行日 2007年3月1日
Published Date 2007/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101189
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はじめに
健康ブームと称されるほど,国民の健康志向が高まり,健康に良いからと健康食品を過剰に摂取し,サプリメントを安易に服用して副作用や健康障害を起こすケースが増えてきている.癌患者が腫瘍摘出後にアガリクスを服用し劇症肝炎で死亡したり,大豆イソフラボンはホルモンバランスを崩すと妊婦や乳幼児に対し過剰摂取の警告が出された.今や,食品といえども正確な知識をもつ必要があり,バランスの良い食事に留意することが,食の安全・安心につながる時代となっている.
健康食品管理士は,いわゆる健康食品などの分類,摂取に関しての有効性・安全性が判断でき,医薬品との相互作用の判定ができ,消費者保護の観点から適切な助言ができる人材として期待される認定資格である.これは2002年保健機能食品制度の試行に際し,厚生労働省の薬事・食品衛生審議会が「保健機能食品等に係るアドバイザイリースタッフの養成に関する基本的考え方について」注1)と正しい情報を提供できる助言者の養成をと提言したことに基づいている.
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