発言あり
健康食品
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pp.77-79
発行日 1980年2月15日
Published Date 1980/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206019
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食は上薬
「食は上薬にして,医薬は下薬なり」という言葉を,料理研究家の島津忠彦先生に教えられた.この食とはもちろん,自然食でなければならない.また古来より「生命は食にあり」といわれているが,たとえどのような妙薬があっても,医薬を浴びるほど服用しても,肝心な食物がなければ生命を保つことができないのが自然の摂理である.食物が生命を維持させ,活力をつくっているのであるから,食物の良し悪しが,健康か不健康か,短命か長寿かにつながるのは当然のことである.
食物はもともと自然のものであるが,あまりにも不自然な加工食品が氾濫し,同じ食物であっても,その内容に違いができてしまった.人間の健康のもとになる正しい食物を,有害無益な食物から区別する必要が出てきたために,自然食という言葉ができたのである.私はこのような理由で,健康食品とは自然食品であると考えている.自然食品は誰にも必要なもので,決して贅沢なものではない.自然食品はとくに飾り立てたりするものではなく,自然の摂理にかなったものであり,人間の健康のもとになる正しい食物である.正しい意味での自然食には,次の要件を備えている必要があると思う.
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