Laboratory Practice 生理 超音波像の読みかた
脾臓 良悪性疾患
井利 雅信
1
1東京都立墨東病院消化器内科
pp.636-639
発行日 2004年7月1日
Published Date 2004/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100675
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脾臓はそれ自体が病気の主体となることは比較的少ない.しかし,逆に全身の一部に異常があれば,なんらかの反応を示し,脾腫大などの所見がその異常を発見する手がかりとなることも多い.ただし,脾腫がないかぎり,通常は全体の2/3程度しか描出されず,小病変は見落とされる可能性がある.以下に脾臓の良性疾患および悪性疾患について述べる.
良性疾患
1 . 脾腫(図1)
脾臓は,通常100gの重量で,さまざまな病態に応じてその大きさが変化する.表に示すごとく脾腫をきたす疾患には種々のものがあり,巨大脾腫を示すものには,バンチ脾(Banti's spleen),慢性骨髄性白血病などがある.
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