Japanese
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今月の特集2 乳癌病理診断の進歩
乳腺良悪性の鑑別に有用な免疫染色
Useful immunohisto/cytochemistry for differential diagnosis of breast lesions
前田 一郎
1,3
,
小穴 良保
2
,
高木 正之
1
1聖マリアンナ医科大学 病理学
2聖マリアンナ医科大学病院 病理診断科
3乳腺病理・研究診断支援グループ
キーワード:
乳腺
,
非浸潤性乳管癌(DCIS)
,
HMWK
,
神経内分泌マーカー
,
シナプトフィジン(syn)
,
エストロゲン受容体(ER)
Keyword:
乳腺
,
非浸潤性乳管癌(DCIS)
,
HMWK
,
神経内分泌マーカー
,
シナプトフィジン(syn)
,
エストロゲン受容体(ER)
pp.450-458
発行日 2015年5月15日
Published Date 2015/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542200316
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Point
●HMWKは乳腺の良悪性の鑑別に有用である.良性過形成性病変ではモザイク状に陽性で,低悪性度悪性病変では陰性となる.
●シナプトフィジン(syn)は悪性のマーカーとして有用である.わずかでも陽性であれば悪性を念頭に置き,腫瘍細胞の1%以上の陽性細胞を確認したときには悪性を疑い,10%を超える場合には悪性を強く疑う.陰性の場合は良悪性の判定はできない.
●エストロゲン受容体(ER)は乳管内乳頭状病変,非浸潤性乳管癌(DCIS),papillary typeと乳管内乳頭腫(IDP)の鑑別に有用である.DCISではhomogeneousとなり,IDPではheterogeneousとなる.
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