連載 失敗から学び磨く検査技術 病理標本作製法
組織凍結の際に生じるアーティファクト―迅速標本作製時の組織障害 コンタミネーション/気泡跡/固定不良/乾燥/染色不良/傷
吉村 忍
1
1防衛医科大学校病院検査部病理
pp.352-357
発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100397
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迅速標本作製中によく見られる事例だが,どうしてこういうことが起こるのだろうか.
図1は切片の裏に薄切片の伸ばし作業時に使用する小筆の毛が混入している標本で,図2は明らかに他の切片の一部が載っている標本である.両者とも明らかなコンタミネーションの標本である.他の検体が混入するような作業は誤診の原因ともなりかねない重大なアーティファクトであり,厳重な注意を払う必要がある.
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