研究
血清タンパクの滬紙泳動法とセルローズアセテート膜泳動法による成績の比較
熊倉 奈津子
1
,
福井 玲子
1
1順天堂大学医学部付属医院中央臨床検査部
pp.1015-1018
発行日 1965年11月15日
Published Date 1965/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542915821
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序論
1957年,英国のKohn1)により考案されたセルローズアセテート膜を支持体とする電気泳動法は春日(1962)2)小川(1953)3)4),島尾(1963)5)阿南(1963)6)門間(1964)7)らによって,従来の滬紙法にくらべ,タンパクの吸着が少なく,各分画の分離が迅速,かつ明確で再現性もよく,ほぼ透明化し,また多数の検体を短時間に処理することができるなど多くの利点をもつと報告されている。そして血清のみでなく,糖タンパク1),リポタンパク1)の泳動,アイソザイムの分離8),および免疫電気泳動9)にも利用されている。
われわれはセルローズアセテート膜による血清タンパク分画の成績を炉紙のそれと比較し.またAIG比を同一検体について塩析法と泳動後,抽出比色によって求めた値を比較したのでその結果を報告する.
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