グラフ
FTA−200テストと暗視野螢光顕微鏡の使い方
河合 忠
1
,
河原塚 金造
1
1中央鉄道病院・臨床検査科
pp.469-476
発行日 1965年6月15日
Published Date 1965/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542915763
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螢光抗体法が普及し,種々の細菌学的検査,血清学的検査に用いられてきているが,臨床検査の面で応用されているものにFTA(Fluorescent Treponemal Antibody)テストがある。FTAテストは螢光抗体法のうち間接法を応用した梅毒の血清学的検査法の1つである。
近年,わが国でも比較的広く用いられているRPCF(Reiter Protein Complement Fixation)テストにより梅毒の血清学的検査法に伴う生物学的偽陽性が減少しているが,まだその特異性は完全とはいえない。梅毒という病気の性質上,100%の特異性が要求されており,現在,最も特異性の高い検査法としてTPI(Treponema Pallidum Immobilization)テストがあるが,これに匹敵する特異性と鋭敏性をもち,しかも技術的により簡単であるFTAテストが脚光を浴びつつある。最近,螢光顕微鏡装置も普及しはじめ,FTAテストに必要な試薬も市販されているので,FTAテストの標準法であるFTA-200テストの実施法と暗視野螢光顕微鏡の使い方について説明する。
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