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新しい暗視野照明法
仙波 恵美子
1
1和歌山県立医科大学第2解剖学
pp.126
発行日 1995年10月30日
Published Date 1995/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902688
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蛍光抗体法による免疫組織化学やRI標識in situhybridization法では切片の観察に暗視野照明を用いる.暗視野照明には透過型と落射型があり,蛍光顕微鏡では落射型が主流である.この場合,対物レンズをコンデンサーとして共用するため,特殊な対物レンズを必要とする.×1~×4の対物レンズを用いることができないので,巨視的な写真を撮るためには×10のレンズで撮った写真を何枚も貼り合わせなければならないという難点があった.しかし,ニコンで開発された新しい暗視野照明法(側射照明法,図1)1)を用いると,通常の対物レンズをそのまま使用できるので低倍率の写真撮影を容易に行うことができる.また,RI標識プローブを用いたinsitu hybridization後の切片の観察や写真撮影には,非常にコントラストが高いことから暗視野照明がよく用いられる.暗視野コンデンサーを用いる透過型暗視野照明が一般的であるが,その難点は視野の中心部と周辺部での光源ムラが大きいことで,特に低倍の写真撮影は不可能である.しかし,側射照明を用いると,低倍でも全く光源ムラのない写真を撮ることができる.このように,側射照明法は画期的な照明法として注目されている.
側射照明法の原理:光源(水銀ランプ)からの光は,集光レンズによって集められ,励起フィルターを通った後,光通信用の純粋石英ファイバーを用いたライトガイドによって,スライドグラスの側面切口から入射する.
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