Japanese
English
研究
グリア線維蛋白質に対するモノクローナル抗体の作製と免疫組織化学による特異性の検討
Production of a Monoclonal Antibody against Glial Fibrillary Acidic Protein-Evaluation of its Specificity by Immunohistochemistry
羽賀 誠一
1
,
石井 毅
1
,
小柳 新策
1
,
相沢 貴子
2
,
佐藤 麿人
2
,
斉藤 喬士
3
,
加藤 賢三
4
Seiichi HAGA
1
,
Tsuyoshi ISHII
1
,
Shinsaku OYANAGI
1
,
Takako AIZAWA
2
,
Maroto SATO
2
,
Takashi SAITO
3
,
Kenzo KATO
4
1(財)東京都精神医学総合研究所超微形態研究室
2(財)東京都精神医学総合研究所分子生物学研究室
3杏林大学医学部生物学教室
4国立予防衛生研究所腸内ウイルス部
1Dept. of Ultrastructure, Psychiatric Rsearch Institute of Tokyo
2Dept. of Molecular Biology, Psychiatric Research Institute of Tokyo
3Dept. of Biology, School of Medicine, Kyorin University
4Dept. of Enteroviruses, National Institute of Health
pp.819-823
発行日 1985年7月15日
Published Date 1985/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912621
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はじめに
グリア線維蛋白質(glial fibrillary acidic protein:GFAP)は中枢神経系の星状膠細胞(アストログリア)に存在する,グリア線維の主な構成蛋白質である.GFAPは抗原性が高く,その免疫組織化学的研究は数多く報告されている.特に近年,脳腫瘍の組織診断に抗GFAP抗体が広く使用されている.
われわれはヒト脳組織を抗原として,GFAPに対するモノクローナル抗体を作製した.モノクローナル抗体は理論的には,単一の抗原決定基だけを認識するきわめて特異性の高い均一な抗体である.しかし,免疫した抗原に多数存在すると思われる他の抗原決定基は認識しないため,反応領域が狭いという性質も持っている.
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