Japanese
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研究
アルカリホスファターゼを用いた免疫グロブリン酵素架橋法
Immunoglobulin Enzyme Bridging Method, Using Alkaline Phosphatase
畔川 一郎
1
,
松本 荻乃
1
,
横山 友子
1
,
大西 忠博
1
,
石河 利隆
1
Ichiro AZEKAWA
1
,
Ogino MATSUMOTO
1
,
Tomoko YOKOYAMA
1
,
Tadahiro OONISHI
1
,
Toshitaka ISHIKO
1
1関東逓信病院病理学検査科
1Dept. of Pathology, the Kanto Teishin Hospital
pp.1165-1167
発行日 1981年10月15日
Published Date 1981/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911366
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はじめに
ルーチンに作製されたホルマリン固定,パラフィン包埋材料を用いての免疫組織化学的研究方法として,免疫グロブリン酵素架橋法(immunoglobulin enzyme bri-dging method;IEB法)1)の有用性は広く認められている.標識酵素として西洋ワサビペルオキシダーゼ(horse-radish peroxidase;HRP)を用いるいわゆるPAP法(peroxidase anti peroxidase法)が一般的に行われているが,原理的には組織化学的に検出できる様々の酵素もまた標識として使用できる.実際,Masonら2)はアルカリホスファターゼ(ALP)を用いる方法を開発し,HRPによるPAP法と併用した二重染色法を発表している.我々もALPを用いたIEB法を試み,若干の改良を加えて,PAP法より更に良好の結果を得ている.PAP法においてペルオキシダーゼの基質として用いている3,3'ジアミノベンジンが発癌性の問題により入手困難となりつつあり,この点からもPAP法に代わるものとして,本法の有用性を強調したい.
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