Laboratory Practice 〈生化学〉
アルカリ性ホスファターゼの測定
前川 真人
1
1浜松医科大学医学部臨床検査医学
pp.596-601
発行日 2013年7月1日
Published Date 2013/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103979
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生化学的特性
アルカリ性ホスファターゼ〔ALP,EC 3.1.3.1,orthophosphoric-monoester phosphohydrolase(alkaline optimum)〕は,分子量12万~15万の同じサブユニット蛋白からなる2量体であるが,肝型や骨型はそれが2つ集まって4量体を形成しているとも報告されている.基本的にはホスファチジルイノシトール(phosphatidylinositol,PI)・グリカンアンカーを介して膜に結合して存在する酵素であり,血中の増加は細胞での産生亢進を反映している.これがプロテアーゼやPI特異的ホスホリパーゼDやPI特異的ホスホリパーゼCによって切断され,種々の分子形態で血中に存在している.
ホスファターゼとは,リン酸結合を有する化合物を加水分解する酵素を意味し,基質によってホスホモノエステラーゼ,ホスホジエステラーゼ,ホスホアミダーゼ,ピロホスファターゼなどに分類される.
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