技術講座 血液
好中球アルカリホスファターゼ染色法
武内 恵
1
1慶應義塾大学病院中央臨床検査部
pp.121-124
発行日 1998年2月1日
Published Date 1998/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903336
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新しい知見
好中球アルカリホスファターゼ(neutrophil alkalinephosphatase;NAP)は,近年,急性白血病のFAB分類において,AMLM2(8:21転座型)のときに低値となるため,その病型の鑑別に利用されている.
また,骨髄異形成症候群(myelodysplastic syndromes;MDS)の一部で低値を示す.特にMDSの中でrefractory anemia(RA)が疑われ,再生不良性貧血との鑑別が困難な場合に,再生不良性貧血ではNAP高値となることから,両者の鑑別にも有用である.さらに,サイトカインの一種である顆粒球コロニー刺激因子(granurocyte colony-stimulating factor;G-CSF)が治療に応用されているが,G-CSF投与後に立ち上がってくる好中球はNAP活性が上昇する.
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