特集 日常臨床検査法
Ⅳ.血清
8.細胞性免疫をめぐる検査法
河野 均也
1
1日大・臨床病理
pp.1498-1500
発行日 1974年12月25日
Published Date 1974/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908812
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細胞性免疫機構とは,胸腺の影響を何らかの形で受けたT-cell(Thymus derived or dependent lymphocyte)が主役を演ずる免疫機構を言い,ツベルクリン反応などの遅延型過敏反応や,臓器移植の拒絶反応などは細胞性免疫で説明される代表的な免疫反応である.また,T-cellについては,リンパ球幼若化現象やヒツジ赤血球との間にみられるロゼット形成性など,新しい知見が相次いで報告されている.これらの生体内での免疫反応や,試験管内でのT-cellの量的あるいは質的な検索法を応用して,種々の疾患についての細胞性免疫機能が検索され,数多くの知見が得られつつある.
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