シリーズ・日常検査における機械化のくふう・1
偏芯スターラの組み立て方
水野 映二
1
,
小野 弘毅
1
,
仁科 甫啓
1
,
北村 元仕
1
1虎の門病院臨床生化学検査部
pp.94-95
発行日 1971年1月15日
Published Date 1971/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907073
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内外を問わず病院における臨床検査件数は年々15—20%の増加を続けているといわれる.私たちの検査室でも,この現象は例外ではない.この現実は経済問題としてのみ処理できるものではなく,政治的,社会的な理由が常にからんでいるから,検査室運営上の困難なテーマになっている.資金さえあれば,全自動分析装置を導入しようとする声も大きい.
しかし,果たしてそれだけで本当の解決が得られるものであろうか.その前に,もっとわれわれのすぐ手のとどくところに,解決しなければならないことがあるのではなかろうか.独立採算下の私たちの病院で5年ほど前に,目前に立ちふさがったのは,このようなテーマであった.それからのあゆみを通じて,今,私たちはこう考える.‘機械化や自動化は,能率を上げたり人手をはぶくためのものだけであってはならない.むしろその目的は,より創造的な仕事と医学水準の維持と前進とを通して,患者へのサービス向上のためにこそあるのだ’と.
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