シリーズ・日常検査における機械化のくふう・3
比色計のフローセル方式の組み立て(1)
水野 映二
1
,
仁科 甫啓
1
,
小野 弘毅
1
,
北村 元仕
1
1虎の門病院臨床生化学検査部
pp.302-303
発行日 1971年3月15日
Published Date 1971/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907142
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今回は日常化学検査の大半が比色分析法であることから,比色操作の能率化として比色計をフローセル方式に改造することを試みた.これによって比色操作時間より従来の1/3-1/6に短縮され,能率化された.本法の実用化の条件は,①比色計のメーター指示が安定であること,②比色計の単色光ビームがなるべく細いこと,③フローセルにおける前試料の汚染がないこと,④測定時聞は1検体あたり5秒以内である,などである。①②に対して日立の比色計を選んだ,③④の条件に対して容積70μlのフローセル(直径3mm,光路10mmと,吸引量自在の電磁弁制御装置を製作した.また前試料の汚染率算出法は松岡ら(臨床病理,3,303,1965)に従って行ない,実例は,図1に示すとおりである。これより,A/G測定では吸引旦2.5ml以上で汚染は皆無となる.他の定量法についても同様にして求めればよい。費用はおよそ6.5万円かかるが,別に本法を参考にした市販品もある.
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