シリーズ・日常検査における機械化のくふう・10
クロライドカウンターの電解フローセルの組み立て
水野 映二
1
,
仁科 甫啓
1
,
小野 弘毅
1
,
北村 元仕
1
1虎の門病院臨床生化学検査部
pp.1038-1039
発行日 1971年10月15日
Published Date 1971/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907345
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体液クロールの分析法としては,従来滴定法および比色法が用いられてきたが,操作の煩雑さ,共存成分の妨害,試薬の品質による値の変動あるいは必要試料の多いことなどに問題を残していた.近年になってエレクトロニクスの技術が進歩して,1958年CotloveらによってAutomatic electrometric titratorが開発され,米国Buchler社,英国Evans社,ポーランドMarius社,および日本平沼産業(株),常光産業(株)などから臨床用の製品が市販されるようになった.
私たちの検査室でも平沼産業製のクロライドカウンターを日常検査に導入したが,本装置では電解セル(小ビーカー)に血清0.1mlを採り,電解液5mlで稀釈し,電極および攪拌棒を装着してから電解を開始する.この電解前の操作をできるだけ簡略化するために,電極部に電解セルを固定し,サンズピペットとミニペット分注器を組み合わせて,図1のような電解フローセルのシステムをくふうした.
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