研究
赤痢菌検出率の季節的変動
和嶋 毅
1
,
水島 淳
1
,
元永 悦子
1
,
高橋 祥子
1
WAJIMA TAKESHI
1
1山口医大臨床病理学教室
pp.613-615
発行日 1963年8月15日
Published Date 1963/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906150
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細菌性赤痢は夏の流行病と考えられて来たが最近は夏期のみならず冬期にも赤痢患者が発生し,赤痢は年間を通じて流行する病気と考えねばならないようになった。
私たちは1960年1月より1962年11月までの3年間,山口医大伝染病舎で臨床的に細菌性赤痢と診断された患者について赤痢菌の検索を行ないその成積を整理したところ,毎年赤痢流行期である夏期に赤痢菌検出率が低く,秋および冬期には高くなり,一種の季節的変動が存在する事実に気づいた。私たちは赤痢菌の検出率をできるだけ高めるよう努力しているが,このような現象が一時的あるいは局所的なものであるか,私たちの検査方法の反省も兼ねて検出率変動の要因を検討してみた。
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