研究
結核菌の耐性測定における直立拡散法の検討—第3報 接続式試験管立の考案による本法の能率化について
平峰 繁
1
HIRAMINE SHIGERU
1
1国立療養所貝塚干石荘研究検査科
pp.609-611
発行日 1963年8月15日
Published Date 1963/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906149
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はじめに
最近における抗結核剤の種類や耐性検査数の増大に伴って,これらも一般細菌の感受性検査なみに簡易化されることが望ましいが,直立拡散法はある程度この要望をみたしてくれるものと思われ,その成績について私は,従来の希釈法と比較検討した結果有意の差がなく,しかもその一致率は,斜面培地による方法よりも平面培地によるほうが若干高いことを第1報9)ならびに第2報10)で報告した。
なおすでにINHやその他の抗結核剤の血中濃度測定にも直立拡散法は使われているが,本法は首曲り試験管の取り扱いと,成績判定の際に,物差しなどで菌の発育阻止帯長を1本ずつ測定せねばならないことが非常に面倒であり,かつ今までの経験から菌液接種後の培地平面性保持には特に留意する必要を認めたので,私は,それらの作業が容易に行なわれるとともに従来までにみられなかった,一定数単位にしてまとめて取り扱うことのできる接続式試験管立を考案した。
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