学会だより 第42回日本臨床血液学会総会
20世紀から21世紀へ:Genomeからpostgenomeの時代の臨床血液学
加藤 淳
1
1順天堂大学医学部血液内科
pp.326
発行日 2001年3月15日
Published Date 2001/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904719
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第42回日本臨床血液学会総会は,川崎医科大学血液内科教授八幡義人会長のもと,2000年11月8~10日3日間にわたり倉敷市で開催された.本学会の特徴としては,八幡会長の方針で一般演題660題のうちから特に優れたものを選抜したplenary oral ses-sion 25題が新設されたことと,教育講演がこれまでになく25題と数が多く充実していた点が挙げられるが,特に教育講演は血液学を志して間もない比較的若い会員の間で好評であった.また今回から日本臨床血液学会学会賞が設けられたが,今後若い世代の研究意欲を鼓舞することであろう.
学会の構成は,会長講演,一般演題のほかに,招請講演,会長推薦講演は,シンポジウムが各6題であった.会長講演は,"Genomeからpostgenoneの時代へ:赤血球膜異常症の研究から"という題名で,赤血球膜異常症の発症機序について,1974年から今日に至るまで川崎医科大学で検索された約800症例を中心とした総説であったが,わが国の第一人者としてその道一筋に歩んで来られた八幡会長の真摯な研究姿勢に感銘を受けた会員は少なくなかったであろう.
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