今月の主題 骨髄腫細胞とその産生蛋白
総説
骨髄腫細胞の増殖機構
石川 秀明
1
,
河野 道生
1
Hideaki ISHIKAWA
1
,
Michio KAWANO
1
1山口大学医学部寄生体学
キーワード:
インターロイキン6
,
IL-6
,
未熟骨髄腫細胞
,
アポトーシス
Keyword:
インターロイキン6
,
IL-6
,
未熟骨髄腫細胞
,
アポトーシス
pp.22-28
発行日 1998年1月15日
Published Date 1998/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903615
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液性免疫の担い手であるBリンパ球は,骨髄で最終分化を遂げ,形質細胞となって抗体(主にIgG)を産生する.骨髄腫細胞は,ヒト形質細胞の単クローン性腫瘍細胞で,主に骨髄を増殖の場とする.正常形質細胞と同様,骨髄腫細胞も細胞膜表面上の接着分子の発現によって,種々の分化段階に分けられる.インターロイキン6(IL-6)は,骨髄腫細胞の増殖因子であるが,とりわけ,未熟骨髄腫細胞がIL-6に反応して増殖する細胞群であることが判明した.
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