今月の主題 周術期の検査
総説
手術侵襲に対する生体反応
小川 道雄
1
Michio OGAWA
1
1熊本大学医学部第2外科
キーワード:
手術侵襲
,
生体反応
,
神経内分泌反応
,
サイトカイン誘発反応
,
インターロイキン6
,
IL-6
Keyword:
手術侵襲
,
生体反応
,
神経内分泌反応
,
サイトカイン誘発反応
,
インターロイキン6
,
IL-6
pp.279-283
発行日 1994年3月15日
Published Date 1994/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901893
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外科手術後には生体の呼吸,循環,代謝,内分泌,免疫など種々の機能に大きな変化がみられる.この変化は侵襲に対して生体の内部環境の恒常性を保つための反応で,生体反応と呼ばれる.従来生体反応は視床下部を中心とした神経内分泌反応としてとらえられてきた.しかし,最近エンドトキシン(サイトカインを誘導する)やサイトカインの投与によっても同じような生体反応が起こること,手術後には生体内でサイトカインの大きな変動が起こることが明らかにされた.生体反応はサイトカイン誘発反応として新しい視点から再検討されている.〔臨床検査38: 279-283,1994〕
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