特集 ホルモンと生理活性物質
各論
7.副腎髄質ホルモン系
5)ドーパ
髙橋 伯夫
1
Hakuo TAKAHASHI
1
1関西医科大学病態検査学講座
pp.156-157
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902208
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生合成・分泌・機能
アドレナリン,ノルアドレナリン,ドーパミンなどすべてのカテコラミンの前駆物質であるドーパ(DOPA;3,4-ジヒドロキシフェニルアラニン;3,4-dihydroxyphenylalanine)は交感神経系の神経伝達物質であるノルアドレナリンの血中濃度に比べて高濃度で血液中に存在する.血漿中のドーパの由来についてはいまだに明確にはされていないうえに,血液中のドーパの生理的な役割についても交感神経系との関連が指摘される中でこれも明確とは言い難い1).しかし,最近の研究成果からその生理的役割の一端が明らかになりつつある.すなわち,一面においては従来から頻用されてきたカテコールアミンより優れた臨床検査の指標となる可能性も指摘されている.そこで,本稿ではドーパに関する最近の知見を概説する.
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