特集 受容体1997
Ⅱ.Gタンパク質共役型受容体
1.神経伝達物質・ホルモン
1)アミン・アミノ酸
ドーパミン受容体
笹 征史
1
Masashi Sasa
1
1広島大学医学部薬理学教室
pp.364-366
発行日 1997年10月15日
Published Date 1997/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425901223
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[サブタイプ]D1,D2,D3,D4およびD5(表1)。
[バリアント]ヒューマン1):D2-D2L,D2s(細胞内第Ⅲループに29個のアミン酸を欠く),D2Ala96(第二膜貫通部96番目のValがAlaに置換),D2Ser310(第Ⅲループ310番目のProがSerに置換),D2Cys311(第Ⅲループ311番目のSerがCysに置換);D3-ショートD3群があり,D3TM4d(第三膜貫通部以降を欠く),D3TM3d(第二膜貫通部以降を欠く),D3nf(第六膜貫通部直前まで),D3Gly9(9番目のSerがGlyに置換など);D4-D4.2~D4.1(第Ⅲループにそれぞれリピートを2~20回有する。但し9回のリピートは見出されていない),D4d(第一膜貫通部直前のAla-Ser-Ala-Glyを欠く);D5-D5 pseudol and 2(第5膜貫通部直前まで)。D2受容体についてはほとんどD2SまたはD2Lを有し,その他のバリアントは極めて少ない1)。D3は約72%の人が有するが,D3Gly9も28%程度の人に認められる。その他のうち,D3nfは機能も持たないようであるが,精神分裂病患者の一部に見られる。D4受容体については第Ⅲループ内の規則的なリピート群を有するものが見出されている。
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