COFFEE BREAK
春夏秋冬20周
屋形 稔
1
1東新潟病院
pp.133
発行日 1993年2月15日
Published Date 1993/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901421
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この題は秋田市の開業医菅原真氏の最近刊行した著書の題名である.開業20年間の自らの経験,カルテをもとにした医療全体に関する提言や労作は目をみはらせるものがある.特に検査ミスの対策をうち出そうとする「検査値を考える―一内科開業医のカルテから―」は圧巻であり,最近は他県の医師会や学会からも講演依頼が舞い込んでいるのも宜なるかなと思われる.恐らく日本医師会でもこれだけ日常診療の中で検査を活用し検査を知っている人は数少ないに違いない.しかも人柄がきわめて謙虚なため,長い間多くの検査専門医とも交流を求め無理なく知識と資質を高めていったと思われる.
最近ある雑誌の対談で菅原氏は検査技師への提言として次のように述べている.「私は医師が検査技師に臨床と検査との関係性について常々語りかけることを提唱しています.また技師も症例検討会や臨床病理検討会などにも時には出席して,日頃皆さんが労苦の末出されてきたデータがいかに病魔に悩まされている人々の診断や治療に役立っているかを目の当たりにみて,医療のパートナーとしての臨床検査技師に使命と誇りをもってもらいたいと思います.」
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