特集 遺伝と臨床検査
II DNA診断
2.DNA診断の応用
6)インスリンレセプター異常
森 保道
1,2
,
鏑木 康志
1,2
,
門脇 孝
1
Yasumichi MORI
1,2
,
Yasushi KABURAGI
1,2
,
Takashi KADOWAKI
1
1東京大学医学部第3内科
2(財)朝日生命糖尿病研究所
pp.110-113
発行日 1992年10月30日
Published Date 1992/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901290
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●はじめに
インスリンはペプチドホルモンであり,その受容体であるインスリンレセプター(以下IRと略記)は細胞膜上に存在する.インスリンがIRに結合した後,受容体のチロシンキナーゼ活性が活性化され,さまざまなインスリン作用が発現されることになる.
糖尿病の大部分を占めるNIDDM (非インスリン依存型糖尿病)を含む表1に示した疾患においては,インスリン作用の発現が障害されるという,いわゆるインスリン抵抗性が認められ,従来からIRの先天的・後天的異常が示唆されてきた.
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