TOPICS
LECラット
荒島 真一郎
1
1北海道大学小児科
キーワード:
LECラット
,
銅代謝異常
Keyword:
LECラット
,
銅代謝異常
pp.1339
発行日 1991年12月15日
Published Date 1991/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900919
- 有料閲覧
- 文献概要
1981年北海道大学実験生物センターで,非近交系Long Evansラットから毛色の違う2系の近交系ラットが分離された.LEC (Long EvansCinamon)とLEA (Long Evans Agouti)である.おのおのの系を弟妹交配し継代すると,LECでは生後4~5か月で90%に急性肝炎様症状が自然発生することが発見された.その大部分は劇症肝炎類似で1~2週間以内に死亡する.最初劇症肝炎好発ラットとして注目された1).
さらに,肝炎様症状を示さなかったLECラット(10%)と,肝炎様症状を呈したが回復生存したラット(9%)を飼育すると1年半には肝癌の発生が30%に認められ,癌発生モデル動物として癌研究者に興味が持たれた2).
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.