特集 〈研究室で役に立つ細胞株〉
Ⅲ.間葉系細胞株
線維芽細胞
ラット:NRK
安光 英太郎
1
1横浜市立大学木原生物学研究所
pp.436
発行日 1992年10月15日
Published Date 1992/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900431
- 有料閲覧
- 文献概要
■樹立の経緯
Huu Duc-Nguyenらにより,非近交系のOsborne-Mendel ratの腎臓から継代により樹立された細胞株1)。名前のNRKは,由来した動物と臓器を表わすnormal rat kidneyの頭文字を取って付けられた。ここで言うnormalとは,初期の培養目的が,Rauscher murine leukemia virusの感染能に関することであったため,このvirusに感染していないrat由来だと言う意味で,付けられたと思われる。1978年に,Joseph E. De Larcoらによりサブクローニングされ,形態の異なる2系統に分離された2)。以下には,その中で比較的良く用いられているクローンであるNRK-49Fをもとにして述べる。
Copyright © 1992, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.