今月の主題 レセプター
技術解説
TSHレセプター抗体
吉田 正
1
,
市川 陽一
1
Tadashi YOSHIDA
1
,
Yoichi ICHIKAWA
1
1慶応義塾大学医学部内科学教室
キーワード:
レセプター抗体
,
バセドウ病
,
特発性甲状腺機能低下症
,
刺激型抗体
,
抑制型抗体
,
TSHレセプター-アデニル酸シクラーゼ系
Keyword:
レセプター抗体
,
バセドウ病
,
特発性甲状腺機能低下症
,
刺激型抗体
,
抑制型抗体
,
TSHレセプター-アデニル酸シクラーゼ系
pp.934-940
発行日 1990年8月15日
Published Date 1990/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900232
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TSHレセプター抗体の代表的な測定方法は,TSH結合阻害活性(TRAb,TBll)と甲状腺刺激活性などの生物活性(TSAb,HTACS)に大別される.未治療バセドウ病の80%以上にTRAbやTSAbは認められ,抗甲状腺剤治療の効果判定,寛解や再発の指標として有用である.一方,一部の特発性甲状腺機能低下症では,TRAb陽性の抑制型のレセプター抗体が見いだされ,TRAb強陽性の母親からの新生児は一過性の甲状腺機能低下症を示すことがあり,TRAb測定は臨床上有用である.
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