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あとがき
関谷 紀貴
pp.676
発行日 2022年5月15日
Published Date 2022/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542203015
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行き帰りの道すがら,個人宅の駐車場に置かれたダンボール箱の中に敷かれた毛布の上で,小さく丸まっている三毛猫がいます.名前はミーちゃん,いつもいるとは限らないのですが,通りかかるたびに眺めたり,声を掛けたりします.塩対応が9割で,気まぐれに“にゃ”と短い返事をくれるときもあります.
今年の初め,大雪の日がありました.静まり返った夜の帰り道に,東京ではめったに聞けない雪を踏みしめる音を聞くと,さまざまな雪の日の思い出がよみがえって来ます.前回は4年前だったでしょうか,COVID-19や世界情勢の変化に翻弄されるとはつゆ知らず,毎年のように続いていた異常気象について,ぼんやり考えていた記憶があります.今日はとても寒いからミーちゃんはどうしているだろうか,いつものダンボール箱の中に姿が見当たりません.暖かい場所で休んでいるのかな,その日はさして気にも止めませんでした.
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