今月の特集 典型例の臨床検査を学ぶ
HIV感染症
外島 正樹
1
1自治医科大学附属病院臨床感染症センター感染症科
キーワード:
CD4
,
HIV-RNA定量
,
ニューモシスチス肺炎
,
U=U
Keyword:
CD4
,
HIV-RNA定量
,
ニューモシスチス肺炎
,
U=U
pp.610-613
発行日 2021年6月15日
Published Date 2021/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202734
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初診(診察)時症状・所見
患者は30歳代,男性.既往にうつ病,痔瘻がある.最近,−5kgの体重減少があった.3カ月に及ぶ発熱,咳嗽と呼吸困難感を認めたため近医を受診した.抗菌薬を処方されたが改善せず,夜間に当院の救急外来を受診した.施行した胸部CT検査で両側スリガラス様陰影(図1)を認めたため入院となった.
血圧120/75mmHg,脈拍95回/分,呼吸数20回,体温38.9℃,酸素飽和度(SatO2)93%.心肺異常なし.リンパ節腫大や肝脾腫大なし.口腔内に白苔を認めた.緊急で施行された喀痰塗抹抗酸菌染色は陰性,新型コロナウイルス(COVID-19) LAMP(loop-mediated isothermal amplification)法も陰性であった.
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